俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
第八章　あやかの決断
潤一郎は三十一歳を迎え、あやかは四十六歳になっていた。

二人の関係はずっと変わらない。

そんな時、当たり前だが、潤一郎に縁談の話が頻繁に舞い込むようになった。

若きイケメン社長、独身。

そして、あやかも封印していた潤一郎への思いが溢れ出していた。

そんな矢先、潤一郎は事故をお越し意識不明の重体に陥った。

集中治療室でぴくりとも動かない潤一郎の姿に、涙が止まらなかった。

あやかは担当医師から声をかけられた。

「村藤潤一郎さんの奥様でいらっしゃいますか」

「いえ、雇われてるハウスキーパーです」

そこへ潤一郎の秘書、金丸が姿を現した。

「村藤潤一郎の秘書をしている金丸と申します、社長は独身で家族はおりません」

「そうですか、わかりました」

担当医師は潤一郎の病状を家族に話したかったのだ。

潤一郎は金丸に婚姻届の用紙を託していた。

勿論あやかがサインをすれば、提出して欲しいと伝えていた。

金丸はあやかにその旨を伝えた。

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