俺と結婚してくれ〜若き御曹司の真実の愛
村藤コーポレーションは休憩室が広くて、社員食堂があり、昼休みになると、社員食堂を利用したり、お弁当を持ってきた人も利用出来る。

あやかはいつもお弁当持参だった。

なるべく無駄な出費は控えて、早く借金を返さなくちゃと考えていた。

潤一郎は一番奥の席に座っていたあやかを見つけた。

(八神さん、いた)

潤一郎はあやかに近づいた。

「八神さん、昨日はありがとうございました」

急に声をかけられて、顔を上げると、そこには社長が立っていた。

「あのう、その言葉は昨日伺いましたけど……」

「ああ、そうだったよね」

「ほかに何か御用でしょうか、出来れば今は昼休みなので、勤務中にして頂けますか」

「あ、えっと、お礼に食事に誘ったことだけど、あれは別に意味はなくて、誤解されてると困るから……」

「何も誤解はしていません、恋人がいらっしゃるのに、他の女性を誘うのはどうかと思っただけです」

「恋人?」

「お部屋が綺麗に片付いていたので、恋人が毎日来て掃除されてるんだろうと思いまして」
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