ぼくのまほう

僕は初めてお化粧をした。
キラキラとした姿で仕事に行くママに憧れて。 
始めてのお化粧は不器用な僕にとってすごく難しかった。でもお化粧をすると魔法をかけられたみたいにキラキラしてた。
 周りの友達は変身ベルトをしていたけど、僕にそんなものはいらなかった。変身ベルトを使ってもテレビのヒーローみたいになれないけど、お化粧をするとキラキラしてるママに近づける。みんなと話が合わなくても、それだけで楽しかった。
 でもお化粧ができるのはママが仕事に行く夜の間だけ。夜は1人で寂しいけどお化粧すれば寂しくない。
だってママと会ってるような気がするから。本当はママに見せたいけど迷惑はかけたくないから我慢するね。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop