人形にされた伯爵令嬢~婚約破棄された落ちこぼれ魔術師は時を越えて幸せを掴む~
「気を遣ってもらえたのか、もしくは……」
フロントへ行く以外にも、用事があったのかもしれない。シビルが無事に、憲兵に連れて行かれたのか、など。
本人は安易に犯行を行ったが、放火は重罪だ。資産を奪い、命さえも奪い兼ねない。最も恐ろしい罪。その危険性も分からないなんてな。
だから、亡くなった両親を軽視するのか。自分が命を落としかけても尚、それが分からないとは……。
「リゼットはどうなんだろう」
お祖父様に婚約を破棄された直後、死を願ったという。
「もう、そんな考えはないよね。約束したんだから」
一人にしないって。
「だから、リゼットがどんな選択をしても、僕はついて行くよ」
家族になりたいんだから。僕を除け者にしないで。
「リゼット……」
フロントへ行く以外にも、用事があったのかもしれない。シビルが無事に、憲兵に連れて行かれたのか、など。
本人は安易に犯行を行ったが、放火は重罪だ。資産を奪い、命さえも奪い兼ねない。最も恐ろしい罪。その危険性も分からないなんてな。
だから、亡くなった両親を軽視するのか。自分が命を落としかけても尚、それが分からないとは……。
「リゼットはどうなんだろう」
お祖父様に婚約を破棄された直後、死を願ったという。
「もう、そんな考えはないよね。約束したんだから」
一人にしないって。
「だから、リゼットがどんな選択をしても、僕はついて行くよ」
家族になりたいんだから。僕を除け者にしないで。
「リゼット……」