初恋が実る瞬間、異世界召喚に邪魔された私。聖女なんて断固拒否させていただきます!〜魔王な幼馴染の溺愛は、世界を越えるようです〜
『テツは人の趣味を揶揄うな。ごめんね、コイツ視野が狭くてさ』

『ちょ、ヒドくね?!』

 ──なんてやりとりがあって、私と宇賀神さん達は知り合いになったのだ。

「ひなは昔からブレへんな! シークレットよりストビー取ったんや!」

「あの”鬼神”の総長がガチャって……意外だわ。……いや、ギャップ萌えってヤツ?」

「ふふ、”トランスファーマー”かぁ……。懐かしいね」

「いやいや、そこじゃないから!!」

 私はみんなの反応を微笑ましく見ていた。

 どうやら私と”鬼神”メンバーの馴れ初めに納得してくれたみたい。

 本当はその後、私が絡まれていると勘違いしたきーくんが慌てて駆けつけて来て、宇賀神さん達と一悶着あったりなかったり。

 その時のことがきっかけで、きーくんが”魔王”と呼ばれるようになったんだけど……そのことはみんなに黙っていようと思う。
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