初恋が実る瞬間、異世界召喚に邪魔された私。聖女なんて断固拒否させていただきます!〜魔王な幼馴染の溺愛は、世界を越えるようです〜
「う〜ん。神聖力……浄化……」

 私の鳩尾から湧いている虹色の神聖力は、包み込むように身体を覆っている。

 なら、対象のものを手で触れてみればどうかな、と思い付く。

 とりあえずモノは試しだ、と考えた私は、一切れのサンドイッチを持ってみた。

 すると、私が触れた途端、サンドイッチがほんのりと光った。

「えっ! 光った! うわぁ! すごい!」

 触れたものが光るなんて、すごく不思議!

 感動すると同時に、本当にここは魔法が存在している異世界なんだと実感する。

「あ、美味しい!」

 私は光ったサンドイッチを一口齧ってみた。

 しっとりとした肉と、野菜が挟んでいるサンドイッチは、とてもおいしかった。

「今度はお茶を試してみよう!」

 サンドイッチの浄化に成功して気を良くした私は、お茶の浄化を試みる。

 片方の手でポットの取手を持ち、火傷しないようにもう片方の手を蓋に添える。

 すると、さっきと同じようにポットがほんのりと光を放った。

「やった!」

 私は思わず喜びの声をあげる。

 触った物が光る様子は神秘的で、もっと浄化したくなってしまう。

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