初恋が実る瞬間、異世界召喚に邪魔された私。聖女なんて断固拒否させていただきます!〜魔王な幼馴染の溺愛は、世界を越えるようです〜
 だけどそんな暴走族グループは珍しく、”鬼神”以外のグループの大半は世間の認識同様、違法行為や暴力行為をくり返し、一般市民に迷惑をかけている。

「まあでも、”鬼神”の総長はめちゃ強いって噂だし大丈夫っしょ! それに何と言ってもイケメン!らしいし! 強くてイケメンってもう最強じゃん!」

「それな〜。そこに痺れる憧れるな〜。一回会ってみたいわ〜」

「私も私も! 噂でしか知らないから、一度本物見てみたい!」

 私は優希ちゃんと玲緒奈ちゃんの言葉に心から同意する。
 ”鬼神”の総長さんはモデルか俳優、と言われても納得するほどカッコイイのだ。

「そう言えばその総長さん、そろそろ引退するって噂だね」

「ええっ?! 本当?」

 私は楓怜ちゃんの言葉に驚いた。珍しい反応をした私に、今度はみんなが驚いている。

「ひなちゃんがそんなに驚くなんて珍しいな!」

「あ! いや、総長さんが引退しちゃったら、その後どうなるのかなーって……」

「あーね。私としてはイケメンが総長になってくれたら嬉しいけどね!」

「私は誰でも良いから穏便に解決して欲しいな。喧嘩とか怖いし」

< 9 / 113 >

この作品をシェア

pagetop