初恋が実る瞬間、異世界召喚に邪魔された私。聖女なんて断固拒否させていただきます!〜魔王な幼馴染の溺愛は、世界を越えるようです〜
 そうして質問を繰り返した結果、この神殿がある国はビュルテルマン帝国という名前で、ヒュームの国であること、他の種族の国がそれぞれあって、お互い交流があるけど、ナーガの国は離れた大陸にあるため、ナーガはあまり帝国にはいないこと……などがわかった。

 ちなみにナーガはリザードマンみたいな爬虫類っぽい見た目じゃなくて、ツノと尻尾が生えている人間みたいな見た目をしている。

「一度に大量の情報を詰め込むと混乱しますから、続きはまた今度にしましょう」

 食事を終え、食後のお茶を飲んだ後、オリヴェルさんが優しい口調で言った。

「あ、質問攻めにしちゃってすみません……」

「いいえ。リーディア様とこうして会話するのはとても楽しいですから」

 オリヴェルさんは私の質問に、全く嫌な顔をせず、丁寧に答えてくれた。

 そのことがとても嬉しかったし、彼のことを神官長なだけのことはあって優しい人だな、と思う。




「ご馳走様でした。とても美味しかったです」

「それは何よりです。あ、明日の朝食はフィテーラにしましょうか。随分とお気に召していらっしゃいましたしね」

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