夜桜ユメナの夢魔法
1話
夜桜ユメナ
夜桜ユメナ。
同じクラス、2年B組の女子だ。
ユメナは真面目で、割り当てられた仕事を絶対にしっかりこなす。先生受けもいい。班決めでは毎回班長に選ばれる。なにかのグループ決めで、リーダーになりたい人がいなくて、「夜桜さんお願い〜!」とみんなが言っても、「ん、いいよ」とすんなり受け付けてくれる。
つまりクラスの中心人物というわけだ。
でも休み時間はよく友達とはしゃいでいたり、完全真面目ガリ勉……みたいな感じでは一切ない。
もっというと、クラスの中でもかわいいほうの部類にはいる。
夏でも白い陶器のような肌と大きな目、つやつやの天使の輪が浮く髪。(「ユメナ髪ツヤツヤ〜」と女子にいじられる)
しかも男子にも女子にも平等に話しかけてくれる。(ユメナによると、「だって話してくれないと話し合いになんないでしょ?全員に意見を聞くのは、班長としての責任」と言っているそう)
だから僕のような、目立たないタイプにも話しかけてくれたのだ。