双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「――ゆ、さゆ!」
「イオ、くん……?」
視界が暗転し、次に目が覚めた時。
私の目が写したのは、現実の世界。
夢の世界が、終わったんだ。
あれは、私が忘れていた過去。
「おかえり、さゆ。過去を見て来たんだね」
眉を下げて笑うイオくんが、私から流れる涙を指ですくう。私、泣いちゃったんだ。
「イオくん……ありがとう。
私のこと、ずっと助けてくれてたんだね」
「……うん」
九年前、二人は命がけで私を助けてくれた。王史郎にいたっては、騎士団を辞めてまで私を守ってくれた。
私は、九年前から。
王史郎とイオくんに、ずっと支えられていたんだ――