双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「今まで一人で頑張らせてごめん。
これからは、私も一緒に戦うよ。
だから契約しよう。
私には、王史郎が必要なの!」
「っ!」
瞬間、王史郎がポンッと顔を赤くするから、つられて私も赤くなる。「え」「えぇ?」と、短いラリーが何度か続いた。
今までスラスラ喋れていたのに、急に緊張しちゃって……。言動の全てがしどろもどろで、挙動不審だらけ!
「だ、だからね!王史郎に噛まれるのは、むしろ大歓迎!だから遠慮なくドウゾっていうか……!」
「――もういい」
「え?」
グルグル混乱する私の頭に、王史郎は優しく手を置いた。ゆっくり深呼吸した後、青い瞳を私へ向ける。
「今も昔も、俺は大切な人を守れたら、それでいいんだ。さゆさえ無事なら、それで」
「王史郎……、わっ」
王史郎に、ふいに抱き寄せられる。
今までないくらい近い距離。
整った顔が、すぐそばにある。
「契約するぞ、さゆ」