双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「モク、あなたにやってもらいたい事があるの。
・王史郎が騎士団に戻れる方法。
・私の中にある赤い宝石を消す方法。
これらの方法を探してほしい。
そして一番重大切なのは……王史郎とイオくんに謝ること」
「うん……そうだね」
モクは写真を抱きしめながら、深々と二人に頭を下げた。目に溜まった大粒の涙が、ツララが落ちるように、すごいスピードで目から零れる。
「二人には、たくさんツライ思いをさせた。申し訳なかった――なんて言葉で償いきれるものではないと、分かっている。
だから協力させてほしい。もう一度、父親を信用してほしい。僕が、必ず皆を元通りにしてみせるから」
「ってモクも言ってることだし、どうかな……?」
モクと一緒に二人を見ると、王史郎とイオくんは、それぞれ別の方向を見ていた。
だけど、どちらともなく「しょうがないな」と。呆れた声だけど、ちゃんとした「許し」が返って来る。
「ただし〝赤い宝石を消すこと〟を、最優先にしてくれ。分かっていると思うが、さゆが傷つかない方法でだ」
「もちろんだよ」
「全て元に戻してくれるなら……俺も許すよ」
「イオ……ありがとう」