双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「……ぃ、ぃぃょ」
「え」
「私の血……飲んでいいよ、王史郎」
「!」
恥ずかしさで声が震える私を見て――王史郎は、ふっと笑った。
「本当にいいのか?」
「い、いいっ」
「場所は?耳たぶにする?」
「耳たぶは蚊みたいだから……嫌」
耳まで顔を真っ赤にさせた私を見て、王史郎は「また虫かよ」と笑った。
そして――
「さゆ、好きだよ」
私の首に、甘く優しく、噛みついた。
「おーい!
さゆー、王史郎ー!」
「!」
「!?」
ピョン、と私たちはウサギのように跳ねた後、全く違う場所へ移動する。
ドドドと一階から駆け上がったイオくんが部屋の扉をあけたのは、ちょうどその時だった。