双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「追加のオムライス、出来たけどー?」
「あ、オムライス!まだ残しててくれたの?」
エプロン姿のイオくんを、指を組んで見つめる。料理はしないって聞いてたけど、すごい板についてる!
「王史郎が〝さゆがうるさそうだから残しておけ〟って言うから、追加で二つ作ったよ。
さゆ食べれそう?良ければ食べよ?
その……みんなで一緒に」
「イオくん!」
「イオ、お前……」
ツンデレなイオくんの、滅多に聞けない素直な言葉。私と王史郎は、まるでハイハイ出来た赤ちゃんを褒めるように近寄った。
「イオくん~、素敵だよ!」
「こ、子供扱いしないでよ!」
「お前、ちゃんと素直に言葉に出来るんだな」
「誰かさんを見て反面教師してるんだよ」
さんざん揉みくちゃに頭を撫でられたイオくんが、ついに怒る。
「もう!いいから、二人とも早く降りてきてよね!」
そしてドスドスと階段を降りる音が聞こえた。すごい地響き!