双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?


「また、さゆのお母さんに魔法で直してもらわないといけないかもな」

「ふふ。二人の役に立てるならって、お母さん喜ぶよ」


二人で笑い合った後、バチッと視線が絡まる。

恥ずかしくて、目を逸らそうとしたけど……肝心なことを言ってないと気づいて、王史郎の耳に近寄った。


「あのね王史郎……私も、大好き」

「!」


カッと顔を赤くした王史郎を見て、また私も固まる。

し、しまった!
すごく気まずい!!
イオくんと一緒に、下へ降りれば良かった!


「と、いうわけなので……あの、じゃあ!」


ビュンと、王史郎を置いて、部屋を後にする。

そんな私の後ろ姿を見届けた王史郎は、「はあ~~~~」と床に座り込んだ。


「あー、ダメ。可愛いすぎる」


ニヤニヤが止まらない王史郎は、私と「本当の契約をした時に出来た指輪」に目をやる。
そして――


「さゆの分も、用意しなきゃな」


呟きながら、満面の笑みを浮かべた。



【 End 】

< 153 / 154 >

この作品をシェア

pagetop