双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「また、さゆのお母さんに魔法で直してもらわないといけないかもな」
「ふふ。二人の役に立てるならって、お母さん喜ぶよ」
二人で笑い合った後、バチッと視線が絡まる。
恥ずかしくて、目を逸らそうとしたけど……肝心なことを言ってないと気づいて、王史郎の耳に近寄った。
「あのね王史郎……私も、大好き」
「!」
カッと顔を赤くした王史郎を見て、また私も固まる。
し、しまった!
すごく気まずい!!
イオくんと一緒に、下へ降りれば良かった!
「と、いうわけなので……あの、じゃあ!」
ビュンと、王史郎を置いて、部屋を後にする。
そんな私の後ろ姿を見届けた王史郎は、「はあ~~~~」と床に座り込んだ。
「あー、ダメ。可愛いすぎる」
ニヤニヤが止まらない王史郎は、私と「本当の契約をした時に出来た指輪」に目をやる。
そして――
「さゆの分も、用意しなきゃな」
呟きながら、満面の笑みを浮かべた。
【 End 】