双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?


「驚かないんですか?」

「え、あぁ……まぁ」


もっとビックリ仰天されるかと思ったら、思った百倍、冷静な反応だった。うーん、クールな人なのかな。

でも、次の言葉を聞いたら、さすがにこの人もビックリするはず!


「実は私……テレポートしてきたんです。イギリスにいたのに、急に日本に来ちゃったんです!

どうですか、ビックリしま、せん……か?」


むしろ、ビックリしたのは私の方だった。

男性は極めて冷静に、私の話を聞いていた。相槌こそ打たないものの「あ~そっかそっか」って、納得した表情をしている。

……納得?
なんで出来るの?

当の本人が、まだ一ミリも納得できてないのに!?


「ビックリ、しないんですか……?」

「まぁ、そんな世界もありなんじゃね?」

「あり、なんだ……」


力が抜けて視線を下げると、艶めいたブーツが目に飛び込んだ。


「わぁ、似合っててカッコイイ……あ」

「ふっ」


思わず口に出た私の言葉を聞いて、男性の唇が横に伸びる。

< 4 / 154 >

この作品をシェア

pagetop