双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
騎士団が来て怖いはずなのに、イオくんの瞳に吸い込まれる。
どの角度から見ても、イオくんは完璧なイケメンだ。同時に、王史郎の面影もある。顔の輪郭とか目つきとか特に。
さすが双子。
思わず見入っちゃう程、ソックリさん。
「……答えたくないほど嫌なら、王史郎を呼べば?」
「あ、違うの!そうじゃなくて!」
あぁ、せっかく縮まりかけた心の距離が、爆速で離れていく!
千切れるほど両手をブンブン振りながら、イオくんに誤解を解いた。
「私、イオくんのこと嫌いじゃないよ?
あ、でも一つ分からないことがある」
「〝分からない〟?」
銀髪の髪の隙間から、紫の目が私を見る。
王四郎と私は「契約」しているから、王四郎には私を助ける「理由」がある。でもイオくんとは、契約していない。
「それなのに、どうして私を助けてくれるの?私を助けても、イオくんにメリットはないよね?」
「なんだ、そんなこと。そんなに知りたいなら、自分の胸に聞いてみれば?」
「へ?」
「もしくは、自分の記憶に……いや、なんでもない。ごめん、混乱させるつもりはないんだ」