双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
これって、まさかイオくんの心臓の音?
なんで、こんなに速く鳴ってるの?
……あ!私が重いから?
重量オーバーなのに頑張って飛んでるから、心臓にものすごい負担がかかってるんだ!
「イオくん、あの!」
ごめんね!と言おうとして、顔を上げる。
その時、私の目に写ったのは……
「……っ」
リンゴみたいに真っ赤な顔したイオくん。
「えっと、イオくん?」
「……なにっ」
体に力が入ってるから真っ赤なの?
それとも風邪ひいた?
熱があるなら休まなきゃ――
心配で、イオくんの銀髪をよけて、オデコに手を置く。手を介して伝わったのは、とんでもない熱さ!
やっぱり熱があるんだよ!
早く地上に降りて休まないと!
伝えようと顔を上げると、イオくんの紫の瞳と視線がぶつかる。その顔は、真剣そのもの。
「分かってないようだから、あえて言うけど」
「ん?」
「いろいろ無自覚すぎて、タチ悪い」
「えぇ!?」