双子のボディーガードは最強吸血鬼と最恐騎士!?
「今バカって言ったな!?」
「バカだよ!私は、王史郎が喜ぶかと思ってイオくんをこの家に招いたのに、そんな一方的に怒らなくていいじゃん!王史郎の笑った顔がみたいと思うのは、そんなにいけないこと!?」
「……は?」
確かに、私も軽率だったよ。もしもイオくんが任務を遂行していたら、今ごろ私はココにいない。無事じゃすまなかった。
でも、イオくんは王史郎の双子の弟だって聞いたから、信じられたんだよ。イオくんを見る王史郎の優しい目を見て、私はきちんと判断したの。
「私は……王史郎を信じただけだよ」
それなのに、コテンパンに怒られた。
まるで王史郎のことを知ろうとするのは「いけない事だ」と言われたみたいに。
それが、思った以上に、悲しい。
「私は、もっと王史郎を知りたいよ。色んな顔を見てみたい。
王史郎は違うの?私って、ただのご主人サマ?」
「俺は……」
シュッと、青い瞳が黒色に戻る。
たじろぐ顔を見るに……王史郎は私のことを「ただのご主人サマ」としか見てないんだ。