水曜日の黒猫
 ここにあるキャンディはぜんぶ、レモネードの色をしている。


 “水曜日”と“黒猫”。


 キャンディのお兄ちゃんが聞かせてくれた、言葉の魔法に出てきた言葉だったような気がする。


 はじめから考えてみれば――この人は似ているのだ。


 でもなぜか記憶はまだ鮮明にはならず、霧の森を彷徨っている。




 一体これは何を意味するのだろうか。
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