【コミカライズ企画進行中】捨てられ聖女は働かないっ!〜追放されたので念願のスローライフはじめます〜
確かに働かないとは言ったけど、ここまで誰かに依存するのはいけないと思う。もうヒトとしてアウトな気がする。
「そんなセリシア様に朗報です」
黙りこくってしまった私の表情を見て、シェイナがニコっと微笑んでそう話を切り出す。
「ギルド主催でイベントを開催しようかなぁと思っているんですがぁ、実行委員されません?」
私は話についていけず、首をかしげる。
「ほらぁ〜今までラスティでは催しをやるほどの財力もなければ、余力もなかったわけなんですがぁ、今なら余暇活動できそうですし。それってなんだか、と〜っても、セリシア様の言うところの、スローライフっぽくないですか?」
余暇活動とスローライフの単語に私はピクっと反応する。確かにすごくスローライフっぽい。何かそういうの、小説で読んだことがある。
「……ちなみに、何する予定なの?」
「まぁベタなんですけれども、釣り大会なんていかがかなぁと。それでぇ、賞品を調達して欲しいわけなんですよ」
他にもやることは細々ありますけどねとシェイナは企画案を見せてくれる。
「……賞品」
「ラスティではなかなか手に入らないものがいいなぁと思っているんですが、私、個人的には、首都でしかお目にかかれないという、冷凍庫付き冷蔵庫なるものが欲しいです」
冷凍庫付き冷蔵庫あると便利だそうですねとシェイナは私欲全開で賞品をねだる。
「アレ、かなり高いよね。私もほとんど見たことない。確か、維持するのに風の魔石と氷の魔石両方必要だって聞いたことがある気がする」
うろ覚えの知識を思い出し、用意したはいいが、使えなかったでは困るのでシェイナにそう言うと、
「風の魔石も氷の魔石もラスティのダンジョンでドロップするアイテムですから、ギルドで販売取り扱ってますよ。冷凍庫付き冷蔵庫をもらった後、継続して稼働させることも可能そうですね」
色良い返事が返ってきた。
「金銭面はともかく、冷凍庫付き冷蔵庫を取り扱ってくれる商会との取引かぁ。私はあてがないなぁ」
何せ追放されてるし、何なら死亡扱いらしいし。うーんと唸る私に、
「紹介、してやろうか?」
ノエルがにやっと笑ってそういった。
「ツテ、あるの?」
「まぁ、あちこち行ってるからな。ちょっと気になること調べに一旦首都戻るし、声かけといてやるよ。まぁ正当な取引ができるかどうかは、セリシア次第だけどな」
ノエルの含みのある言い方は置いといて、
「首都に、帰るの?」
確かに勇者がいつまでもひとつの場所にとどまっておくなんて普通はなかなかないけれど、突然の帰郷宣言に私は驚く。
「なーんだ? 俺がいないと寂しいのか?」
「言ってない。食べた分綺麗に精算してからどうぞお引き取りください」
うっかり寂しいとか思いかけた気持ちをバッサリ捨てて、私はそういった。
「ツテ紹介してもらったとして、冷凍庫付き冷蔵庫って需要あるかしら?」
みんなが喜ぶ賞品でなければ、意味がない気がするしなぁと漏らす私に、
「冷凍庫いいなぁ。氷貴重だし」
とアルがそう反応した。
「アル、冷凍庫付き冷蔵庫、欲しいの?」
「うーん、俺も見たことないから分かんないんだけど、あると便利そうだなぁって」
料理のレパートリー広がりそうと楽しそうにそう笑う。
そのキラキラした笑顔がすごく可愛くてかっこよかったので、
「採用でっ。実行委員やるわ! そして釣り大会も参加もする。冷凍庫付き冷蔵庫は私がもらう」
私は即決で実行委員を引き受けて、参加も宣言した。
シェイナが、聖なるものに逆らえない女子ですねぇとニヤニヤ笑うのは見なかった事にした。
「そんなセリシア様に朗報です」
黙りこくってしまった私の表情を見て、シェイナがニコっと微笑んでそう話を切り出す。
「ギルド主催でイベントを開催しようかなぁと思っているんですがぁ、実行委員されません?」
私は話についていけず、首をかしげる。
「ほらぁ〜今までラスティでは催しをやるほどの財力もなければ、余力もなかったわけなんですがぁ、今なら余暇活動できそうですし。それってなんだか、と〜っても、セリシア様の言うところの、スローライフっぽくないですか?」
余暇活動とスローライフの単語に私はピクっと反応する。確かにすごくスローライフっぽい。何かそういうの、小説で読んだことがある。
「……ちなみに、何する予定なの?」
「まぁベタなんですけれども、釣り大会なんていかがかなぁと。それでぇ、賞品を調達して欲しいわけなんですよ」
他にもやることは細々ありますけどねとシェイナは企画案を見せてくれる。
「……賞品」
「ラスティではなかなか手に入らないものがいいなぁと思っているんですが、私、個人的には、首都でしかお目にかかれないという、冷凍庫付き冷蔵庫なるものが欲しいです」
冷凍庫付き冷蔵庫あると便利だそうですねとシェイナは私欲全開で賞品をねだる。
「アレ、かなり高いよね。私もほとんど見たことない。確か、維持するのに風の魔石と氷の魔石両方必要だって聞いたことがある気がする」
うろ覚えの知識を思い出し、用意したはいいが、使えなかったでは困るのでシェイナにそう言うと、
「風の魔石も氷の魔石もラスティのダンジョンでドロップするアイテムですから、ギルドで販売取り扱ってますよ。冷凍庫付き冷蔵庫をもらった後、継続して稼働させることも可能そうですね」
色良い返事が返ってきた。
「金銭面はともかく、冷凍庫付き冷蔵庫を取り扱ってくれる商会との取引かぁ。私はあてがないなぁ」
何せ追放されてるし、何なら死亡扱いらしいし。うーんと唸る私に、
「紹介、してやろうか?」
ノエルがにやっと笑ってそういった。
「ツテ、あるの?」
「まぁ、あちこち行ってるからな。ちょっと気になること調べに一旦首都戻るし、声かけといてやるよ。まぁ正当な取引ができるかどうかは、セリシア次第だけどな」
ノエルの含みのある言い方は置いといて、
「首都に、帰るの?」
確かに勇者がいつまでもひとつの場所にとどまっておくなんて普通はなかなかないけれど、突然の帰郷宣言に私は驚く。
「なーんだ? 俺がいないと寂しいのか?」
「言ってない。食べた分綺麗に精算してからどうぞお引き取りください」
うっかり寂しいとか思いかけた気持ちをバッサリ捨てて、私はそういった。
「ツテ紹介してもらったとして、冷凍庫付き冷蔵庫って需要あるかしら?」
みんなが喜ぶ賞品でなければ、意味がない気がするしなぁと漏らす私に、
「冷凍庫いいなぁ。氷貴重だし」
とアルがそう反応した。
「アル、冷凍庫付き冷蔵庫、欲しいの?」
「うーん、俺も見たことないから分かんないんだけど、あると便利そうだなぁって」
料理のレパートリー広がりそうと楽しそうにそう笑う。
そのキラキラした笑顔がすごく可愛くてかっこよかったので、
「採用でっ。実行委員やるわ! そして釣り大会も参加もする。冷凍庫付き冷蔵庫は私がもらう」
私は即決で実行委員を引き受けて、参加も宣言した。
シェイナが、聖なるものに逆らえない女子ですねぇとニヤニヤ笑うのは見なかった事にした。