可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜
前編)
dress up1.)
小椋南乃、普通科2年。
これといって趣味もなければ特技もない、目立つようなことは何ひとつない人生だった。
今日までは。
「南乃、おはよう!」
夏休みが終わった9月、まだまだ暑くて嫌になる。
「おはよう、実彩子」
タタタッと駆け寄って来たのは同じクラスの森木実彩子。
茶色に染めたボブヘアーと真ん中で分けた前髪が大人っぽくてちょっと羨ましい、ただただ伸ばした黒髪にパッツンな前髪もそろそろ変えようかな私も大人っぽく見られるように。
「あれ、メガネ?珍しくない?」
「あー…うん、夏休みだったから買うの忘れちゃって今日見たらなかったんだよね」
「あるあるだね!でも南乃、メガネだと印象だいぶ変わるよね!」
「え、地味過ぎるってこと?」
普段使ってる黒縁メガネしかなくて、見えないと困るからとりあえず着けて来たけど…自分でも思ったもん。ちょっと陰キャ過ぎるかなって。
「まだ何にも染まってないって感じで可愛いよ!」
「すっごいオブラートに包んでくれてありがとう」
でもこれくらいが私にはちょうどいいかなぁって思うんだ、ひっそりと送る高校生活も私らしくて悪くないー…
これといって趣味もなければ特技もない、目立つようなことは何ひとつない人生だった。
今日までは。
「南乃、おはよう!」
夏休みが終わった9月、まだまだ暑くて嫌になる。
「おはよう、実彩子」
タタタッと駆け寄って来たのは同じクラスの森木実彩子。
茶色に染めたボブヘアーと真ん中で分けた前髪が大人っぽくてちょっと羨ましい、ただただ伸ばした黒髪にパッツンな前髪もそろそろ変えようかな私も大人っぽく見られるように。
「あれ、メガネ?珍しくない?」
「あー…うん、夏休みだったから買うの忘れちゃって今日見たらなかったんだよね」
「あるあるだね!でも南乃、メガネだと印象だいぶ変わるよね!」
「え、地味過ぎるってこと?」
普段使ってる黒縁メガネしかなくて、見えないと困るからとりあえず着けて来たけど…自分でも思ったもん。ちょっと陰キャ過ぎるかなって。
「まだ何にも染まってないって感じで可愛いよ!」
「すっごいオブラートに包んでくれてありがとう」
でもこれくらいが私にはちょうどいいかなぁって思うんだ、ひっそりと送る高校生活も私らしくて悪くないー…
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