可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜
「じゃ始めるか!」

「うん!衣装合わせからでいい?」

アトリエに入って来た一成がドレスの方に近寄っていく、上から下まで見るようにして顎に手を当てて考える仕草を見せる。

「いや、それは明日の朝だな」

「明日の朝!?それはギリすぎない!?明日は本番だよ!?」 

明日の朝って、なんでそんなギリギリに…
今の方がよくない?あからじめ準備しといた方が絶対…

「今から作り直す!」

「えっ!?」

今から作り直す…?
って、ドレスを?もう一度??

「えーっ、そんなことできるの!?」

それはさすがに無茶すぎる!

こんだけ時間かけて作って来たものをあと1日で!?

そんなことできるわけ…っ 

動揺する私とは逆に一成の方を見ればニヤッと右の口角を上げて笑っていた。

不敵に自信に満ちた表情で、私に向かって言い放った。

「俺を誰だと思ってんだよ」
< 121 / 130 >

この作品をシェア

pagetop