可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜
「まぁ聞くより見た方が早いな」

顎に手を当ててうーんと悩む仕草を見せる、また勝手に話が進んでる気がするんだけどコレ…

「来いよ」

「え!?ちょっと…!」

グイッと手を引っ張られ、せっかく向かおうとしてた下駄箱から遠ざかって…

何なのコレ!?今度は何なの!?

明日言おうと思ってたから、今日はまだどうやって言おうか考えてなくて言うに言えないんだけど!

連れられるがまま走って来たここは…
今度はどこ?服飾科の教室じゃない。

「ここは俺のアトリエ」

「アトリエ!?」

「ただの教室だけどな」

言われてみれば普段私たちが使ってる教室と変わらなかった、でもデザイン画が散らばってるし、いろんな布が置いてあるし、すでに出来上がった服だって…


私の見たことのない世界が広がっていた。

これは田所一成が作った服…?


「脱げよ」

「はぁっ、何言って…っ」

「採寸するには裸が1番なんだよ」

「できるわけないでしょ!」

「じゃあ体操服でいいわ」

じゃあって何!?

いいわってこっちは全然よくないけど!
採寸なんてされるつもりなんかないけど!!
< 16 / 130 >

この作品をシェア

pagetop