可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜

着陸したヘリコプターから誰か降りて来る、転がったメガネはさらに飛ばされて顔がよく見えないんだけどとにかく背が高い人だ。

「クチュリエおかえりなさーい！」

「一成(いっせい)様…♡」

「背高過ぎ！イケメン過ぎ！」

「いつ見ても美しい…♡♡」

女子たちがざわざわ言っている。

そんなに有名人なのかな、この人…

ヘリコプターで颯爽と登校して来るんだもんこの時点でめちゃくちゃな人ってことはわかったけど。相当目立つよね、群がった女の子たちの真ん中にいるけど頭ぽんっと飛び抜けてるし。

メガネがなくてよく見えていない私から見てもそれだけはわかるから。

てゆーかメガネどこ行ったの？全然見当たらないんだけど！

あの時拾いたかったのに押し寄せて来た女子たちに突き飛ばされちゃったから…

あのヘリコプターのせいで！

学校の玄関前にヘリコプターって止めていいの！？
その前にヘリコプターで来ちゃダメでしょ！
邪魔なんだけど…！！！

「探してるのってこれ？」

「あ、メガネ…そうです」

誰かが拾ってくれた、スッと差し出されたメガネをもらってかける。男の子の声がしたから少し見上げ顔を見てお礼を言おうと思った。

「ありがとうござ…っ！？」