可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜
クリスマス?クリスタルドーム?

もちろんどっちも知ってることなんだけど、だけど…

「ちょっと待ってよ!え、待って待って!落ち着いて!?」

「お前がな」

いやいやいやいや、これが落ち着いていられるってどんな精神状態?

普通は冷静になんか聞いてられないよ!?

「それ本気なの…?」

ついつい詰め寄るように近付いちゃった。なんとか手は止めたけど、危うくまた一成のシャツを掴んじゃいそうになった。

もうそれくらいテンパってた、ファッションショーの話を聞いただけなのに。

「本気だけど」

切れ長の目がキッと睨む、それにビクッて体が震える。

本気…なんだ。

いや、それはすごいことなんだけど…

てゆーかすご過ぎて思考が追い付かないんだよ。

100歩譲ってクリスマスはわかる、大イベントだよね!みんな大好きだもんね!

そんな日にファッションショーってロマンチックですてきな服がたくさん見られそうでいいよね!

だけど…


クリスタルドームはやばい。


なにがやばいって、その規模。
この辺で1番大きな、5万人も収容できるクリスタルドーム。

そこでファッションショーって…

世界のKAZUSHIだから、それは至極普通なことで小さいくらいかもしれないけど…


じゃあ私は?

学祭っていう学校の行事でしかランウェイ歩いたことない私がそんなとこで?
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