可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜

dress up.4)

そーいえば昨日行こうと思ってた図書室、いろいろあってその…ごにょごにょごにょ…今日改めて放課後図書室へ向かった。

昨日のこと…
あ、そっちじゃなくてこっちの!

こっちのことを聞いて、もっと知りたくなったからKAZUSHIのことを。

「えっと、KAZUSHIの本は写真集以外にも何冊か出版されてたはず…あ、あったあった!」

服飾科コーナーとは別に大きく取り上げられてるKAZUSHIの写真集や自伝までもが置かれてるスペースは図書室で1番広い。

あれだけ世界的有名なデザイナーなんだ、そもそもうちの高校の図書室じゃ狭すぎるくらい注目されるべき人だからね。

でも、だからこそ…

どうして私なんかにファッションショーのオファーをして来たのかは謎が深まるばかりで。

学祭ファッションショーで私がランウェイを歩いてたとしても、KAZUSHIのファッションショーで歩くのは私じゃなくてもいいんじゃないかなって思うんだよね…

だって評価されてるのは一成で私じゃない。

最優秀賞として受賞したのは一成で、私の名前はないんだから。

これはひがんでるとかそんなんじゃなくて、KAZUSHI主催ってことは学校のイベントと比べ物にならない、つまりはビジネスってこと。

やっぱりどう考えても私じゃない…

でも気になるのはKAZUSHIがあんな言い方をしたこと。

それとは反対に一成はKAZUSHIのことをすごく意識してるっぽいこと。

そこは考えても考えても掴めない…
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