可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜
スッとさらに顔を近付けて、私の耳元で息を吐く。

「近付かなきゃ何も出来ねぇだろ」

ゾクッと身震いがして体の体温が上がる、こんなにしーんとした空間なのにそれが無性に私をドキドキさせた。

一成が私の腰を掴んだ、その瞬間もう動けないんじゃないかってぐらい体が硬直して。

「まだ何もしてないけど?」

「わ、わかってるし!」

耳元からゆっくり下に、首筋を撫でるように一成が唇を這わせる。

「…っ」

ドキドキ…っ、なんてもんじゃないバクバク今にも心臓が飛び出そうでおもむろに一成の制服の下から覗くシャツを掴んだ。

「何?足りない?」

くすっと私を見て笑う、せせら笑うように上から見下ろして。

「足りないとかそんなんじゃっ」

かぷっと私の口を覆うように塞いだ。

もう次の言葉は出て来ない、全部一成に飲み込まれたみたいで苦しい。

「…んっ、ふ…っ、ん…」

苦しい、息が…っ

隙間を見付けて息を吸って、飲み込まれたら息を吐いて。

一成のシャツを掴みながら、反対の手では一成の腕を掴んでた。

「…っ!」

スルッと腰から下の方に手が伸びた。撫でるようにスーッと弧を描いて。
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