可愛く着飾って、もっと愛して〜強引でめちゃくちゃな私のクチュリエ様〜
「ちょっと、ここ図書室だから!わかってるよね!?」

「じゃあ静かにしないとだな」

「はっ、何言って…!」

唇を塞いでいた唇は気付けば首筋を辿ってそのままセーラー服を覗いた。

そんなところに触れられるのは初めてで嫌にでも声が出ちゃいそうに…っ


どうしよう…!


「あ、あった」


ふと一成の手も唇も体も何もかもが止まった。

あった…?って何が?

「これ探してたんだよ、こんなとこにあったのか」

かと思えば私から離れ、私の後ろの本棚からサッと1冊の本を取り出した。

急に熱を失ったみたいに露わになって我に返ったように恥ずかしくなる。

「きゅ、急に何!?」

「これ探してたんだよ」

色彩…たぶん色についての本、色の感覚とか色について勉強になりそうなことが書いてありそうな本を興味津々な瞳で見ている。

「こんなとこにあったのか、見付かってよかったわ」

見付かってよかったわって…

え、何それ…?
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