大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「おい」
ホールを抜けようとしたとき、頭上から声が振ってきた。
「俺をもてなそうとは思わないのか?」
シオンだった。上からセシリアを見下ろしている。
「シング公爵さまとご一緒ではなかったのですか?」
てっきりエレノアが二人をもてなしているだろうと思っていたのだ。
「人の恋路を邪魔すると、馬に蹴られるんだよ」
また、そのひとことでピンときた。コンスタッドはエレノアに興味を持ってくれている。となれば、やはり真っ白いウェディングドレスに身を包み、彼の隣でやわらかく微笑む姉の姿を想像してしまう。
「おい、セシリア。何を考えている」
何も考えていません。そうとでも言うかのように、ぶんぶんと首を振る。
「あ、あの。サロンにご案内いたします」
すると彼は、一歩、一歩、優雅に階段を下りてきて、腕を差し出した。
ホールを抜けようとしたとき、頭上から声が振ってきた。
「俺をもてなそうとは思わないのか?」
シオンだった。上からセシリアを見下ろしている。
「シング公爵さまとご一緒ではなかったのですか?」
てっきりエレノアが二人をもてなしているだろうと思っていたのだ。
「人の恋路を邪魔すると、馬に蹴られるんだよ」
また、そのひとことでピンときた。コンスタッドはエレノアに興味を持ってくれている。となれば、やはり真っ白いウェディングドレスに身を包み、彼の隣でやわらかく微笑む姉の姿を想像してしまう。
「おい、セシリア。何を考えている」
何も考えていません。そうとでも言うかのように、ぶんぶんと首を振る。
「あ、あの。サロンにご案内いたします」
すると彼は、一歩、一歩、優雅に階段を下りてきて、腕を差し出した。