大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?
「母上がな」
シオンの母となればロックウェル王妃。
(お身体が弱いのだわ。それをイライザが聖魔法で救って……あ、イライザの聖魔法を導いたのは、賢者モリス……)
セシリアの頭の中には、久しぶりに謎の記憶が浮かんできた。
学園を卒業して半年後に聖属性の魔法が使えるとわかったイライザだが、それは王都セッテを訪れていた賢者モリスによって引き出されたものだ。
(つまり、イライザはモリスと出会っていないから、聖属性の魔力に目覚めていない?)
本来であれば、セッテに聖女がいると聞きつけたロックウェルの第二王子シオンがイライザに会い、彼から話を聞いたイライザは王妃を助ける。それによって、ロックウェル王国とアッシュクロフ王国の関係が強固なものとなるのだ。
(あ……お姉様を処刑したのは、シング公爵だわ。ロックウェルの騎士団長。これもロックウェル王国とアッシュクロフ王国の関係を見せつけるために)
「どうした? セシリア。急に黙り込んで」
スプーンを持ったまま、ぴくりとも動かぬセシリアを心配したのだろう。尋ねるシオンの声はやさしい。
シオンの母となればロックウェル王妃。
(お身体が弱いのだわ。それをイライザが聖魔法で救って……あ、イライザの聖魔法を導いたのは、賢者モリス……)
セシリアの頭の中には、久しぶりに謎の記憶が浮かんできた。
学園を卒業して半年後に聖属性の魔法が使えるとわかったイライザだが、それは王都セッテを訪れていた賢者モリスによって引き出されたものだ。
(つまり、イライザはモリスと出会っていないから、聖属性の魔力に目覚めていない?)
本来であれば、セッテに聖女がいると聞きつけたロックウェルの第二王子シオンがイライザに会い、彼から話を聞いたイライザは王妃を助ける。それによって、ロックウェル王国とアッシュクロフ王国の関係が強固なものとなるのだ。
(あ……お姉様を処刑したのは、シング公爵だわ。ロックウェルの騎士団長。これもロックウェル王国とアッシュクロフ王国の関係を見せつけるために)
「どうした? セシリア。急に黙り込んで」
スプーンを持ったまま、ぴくりとも動かぬセシリアを心配したのだろう。尋ねるシオンの声はやさしい。