竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
「……俺は、顔を出さない方がいいのだろうか」
ぽつりとつぶやくと、レジスが首を振った。
「そんなはずはありません。まずはシェイラ様がどんな悩みを抱えているのか知ることでしょう。その役目は、夫であるあなたのものだと思いますよ、イーヴ様」
レジスの言葉に、イーヴはうなずいた。
シェイラの前では必死に線引きをしていたけれど、無邪気にまっすぐに想いを伝えてくれる彼女にイーヴはとっくに心を奪われている。このまま、シェイラを失うなんて耐えられない。
押し込めていた想いがあふれ出すのを感じながら、イーヴはシェイラの部屋へと向かった。いい加減覚悟を決めて、彼女の気持ちを受け入れるべきだ。形だけの花嫁だなんて口では言っておきながら、イーヴはシェイラを手放す気はないのだから。
そのためにはまず、彼女の表情を曇らせる原因が何なのかを知らなければならない。シェイラにはいつも、幸せに笑っていてほしいのだ。できることなら自分のそばで。
半ば走るような勢いで、イーヴは廊下を急いだ。
ぽつりとつぶやくと、レジスが首を振った。
「そんなはずはありません。まずはシェイラ様がどんな悩みを抱えているのか知ることでしょう。その役目は、夫であるあなたのものだと思いますよ、イーヴ様」
レジスの言葉に、イーヴはうなずいた。
シェイラの前では必死に線引きをしていたけれど、無邪気にまっすぐに想いを伝えてくれる彼女にイーヴはとっくに心を奪われている。このまま、シェイラを失うなんて耐えられない。
押し込めていた想いがあふれ出すのを感じながら、イーヴはシェイラの部屋へと向かった。いい加減覚悟を決めて、彼女の気持ちを受け入れるべきだ。形だけの花嫁だなんて口では言っておきながら、イーヴはシェイラを手放す気はないのだから。
そのためにはまず、彼女の表情を曇らせる原因が何なのかを知らなければならない。シェイラにはいつも、幸せに笑っていてほしいのだ。できることなら自分のそばで。
半ば走るような勢いで、イーヴは廊下を急いだ。