竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています！？ ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい

久しぶりのお出かけ

　気持ちが通じ合って以来、シェイラは毎晩イーヴの部屋で眠っている。

　毎晩甘い口づけを交わし、手を握り合って眠るのは、この上なく幸せだ。

　もっと親密な触れ合いをしたい気持ちはあるものの、イーヴがくれるキスだけでシェイラはぐったりとしてしまうから、それ以上のことはまだ早いと言われている。

　そのことに多少不満はあるものの、彼と過ごす時間は甘く幸せで、かけがえのないものだ。



　イーヴは毎日シェイラを甘やかしてくれる。

　それはベッドの上だけでなく、普段の生活でもそうで、彼の気分によっては膝の上に座らされて食事をとることすらある。こんなにも甘く接する人だったのかという驚きと、エルフェたちの前でそんな姿を見せることに対する照れはあるものの、皆があたたかく見守ってくれるから、いつの間にかシェイラもその甘い日々に慣れつつある。