竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
「保護魔法……? 何よこれ、こんなに強力なもの見たことないわ、忌々しい。もういいわ、そこに媚薬があったでしょう。それを飲ませてやればいい」
手を傷つけた男に目をくれることもなく、ベルナデットは不機嫌そうにため息をついた。そして背後に控える別の男に、棚にある小瓶を取るよう命じる。とろりとした赤い液体の入ったその瓶を手にすると、ベルナデットはシェイラに向き直った。
「淫紋であろうと媚薬であろうと、大した違いはないもの。発情した人間の娘だなんて、きっと珍しいから高く売れるわ。可愛がってもらえるように、せいぜい媚びを売ることね」
「い、や……」
逃げようとした身体を再び押さえつけられ、首を掴まれて口を開けた状態で固定される。小瓶の蓋を開けたベルナデットが、ゆっくりと近づいてきた。
甘ったるい香りがして、気分が悪くなる。飲んでしまえば、きっともうイーヴのもとに戻れない。
必死にもがくが、押さえつけられた身体は少しも動かすことができない。
「……や、嫌……っ!」
こぼれ落ちた涙が、頬を伝って落ちる。
ベルナデットが小瓶を口に近づけるのを見て、シェイラは強く目を閉じた。
手を傷つけた男に目をくれることもなく、ベルナデットは不機嫌そうにため息をついた。そして背後に控える別の男に、棚にある小瓶を取るよう命じる。とろりとした赤い液体の入ったその瓶を手にすると、ベルナデットはシェイラに向き直った。
「淫紋であろうと媚薬であろうと、大した違いはないもの。発情した人間の娘だなんて、きっと珍しいから高く売れるわ。可愛がってもらえるように、せいぜい媚びを売ることね」
「い、や……」
逃げようとした身体を再び押さえつけられ、首を掴まれて口を開けた状態で固定される。小瓶の蓋を開けたベルナデットが、ゆっくりと近づいてきた。
甘ったるい香りがして、気分が悪くなる。飲んでしまえば、きっともうイーヴのもとに戻れない。
必死にもがくが、押さえつけられた身体は少しも動かすことができない。
「……や、嫌……っ!」
こぼれ落ちた涙が、頬を伝って落ちる。
ベルナデットが小瓶を口に近づけるのを見て、シェイラは強く目を閉じた。