竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
「――っ、あ……」
かぷりと噛みついたイーヴの歯が肌に当たったのを自覚した瞬間、全身の血が沸騰したかのような心地に襲われて、シェイラは息を詰めた。血を吸われているような、逆に身体の中に何かが入ってくるような感覚に、全身が勝手に震える。
ちゅっと小さな音を響かせてイーヴの唇が離れていった時、シェイラはぐったりとして彼の身体にもたれかかった。首筋を噛まれただけなのに、痛みはなかったのに、身体に力が入らない。
「シェイラ、大丈夫か。恐らく身体の変化に慣れるまで少しかかると思うが」
「ん……、大丈夫です。身体に力が入らない、だけ」
浅い呼吸を繰り返しながら、シェイラはイーヴに口づけをねだる。柔らかく弧を描いた唇が、労わるように優しく重ねられた。
何度か触れるだけのキスを交わしているうちに、シェイラの身体に力が戻ってくる。それを確認して、イーヴが自分の左の首筋をそっと撫でた。
「シェイラも、俺に番いの証をくれるか」
「私にも、できるのかな」
「まずは強く吸いついて痕をつけ、場所を決めるんだ。それからそこに噛みついて、傷をつける。できるか」
色気をはらんだ目で見つめられて、シェイラは小さく息をのむとうなずいた。
かぷりと噛みついたイーヴの歯が肌に当たったのを自覚した瞬間、全身の血が沸騰したかのような心地に襲われて、シェイラは息を詰めた。血を吸われているような、逆に身体の中に何かが入ってくるような感覚に、全身が勝手に震える。
ちゅっと小さな音を響かせてイーヴの唇が離れていった時、シェイラはぐったりとして彼の身体にもたれかかった。首筋を噛まれただけなのに、痛みはなかったのに、身体に力が入らない。
「シェイラ、大丈夫か。恐らく身体の変化に慣れるまで少しかかると思うが」
「ん……、大丈夫です。身体に力が入らない、だけ」
浅い呼吸を繰り返しながら、シェイラはイーヴに口づけをねだる。柔らかく弧を描いた唇が、労わるように優しく重ねられた。
何度か触れるだけのキスを交わしているうちに、シェイラの身体に力が戻ってくる。それを確認して、イーヴが自分の左の首筋をそっと撫でた。
「シェイラも、俺に番いの証をくれるか」
「私にも、できるのかな」
「まずは強く吸いついて痕をつけ、場所を決めるんだ。それからそこに噛みついて、傷をつける。できるか」
色気をはらんだ目で見つめられて、シェイラは小さく息をのむとうなずいた。