竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
私の幸せ
「準備はいいか、シェイラ」
「もちろんです」
「ちゃんと厚着してるか?」
「大丈夫ですってば」
相変わらず過保護なイーヴの言葉に苦笑して、シェイラは羽織った外套のボタンをしっかりと閉めた。そして、目の前の青い竜の背中に軽やかに飛び乗った。
「しっかり掴まってろよ」
「はぁい。それでは、行ってきます!」
見送りに来てくれたレジスとエルフェに手を振ると、イーヴがふわりと飛び上がった。たてがみに指を絡めて、シェイラはそっと頬ずりをする。この感触は、人の姿をしている時のイーヴの髪とよく似ている。
「帰りは、少し遠回りしてあの島で休んで帰ろうか」
「お花畑の島? それとも湖のある島?」
「どっちでもシェイラの好きな方でいい」
「じゃあ、早く帰れたらお花畑の方で、日が暮れる頃になったら、湖の島に行きたいな。湖面に星が映るところを見たいの」
「前に約束したもんな」
小さく笑って、イーヴはまたぐんとスピードを上げる。
二人が目指す先は、ラグノリア。国の保護魔法はまだ有効だろうけれど、妹のマリエルと話をしたくて里帰りをすることに決めたのだ。
「もちろんです」
「ちゃんと厚着してるか?」
「大丈夫ですってば」
相変わらず過保護なイーヴの言葉に苦笑して、シェイラは羽織った外套のボタンをしっかりと閉めた。そして、目の前の青い竜の背中に軽やかに飛び乗った。
「しっかり掴まってろよ」
「はぁい。それでは、行ってきます!」
見送りに来てくれたレジスとエルフェに手を振ると、イーヴがふわりと飛び上がった。たてがみに指を絡めて、シェイラはそっと頬ずりをする。この感触は、人の姿をしている時のイーヴの髪とよく似ている。
「帰りは、少し遠回りしてあの島で休んで帰ろうか」
「お花畑の島? それとも湖のある島?」
「どっちでもシェイラの好きな方でいい」
「じゃあ、早く帰れたらお花畑の方で、日が暮れる頃になったら、湖の島に行きたいな。湖面に星が映るところを見たいの」
「前に約束したもんな」
小さく笑って、イーヴはまたぐんとスピードを上げる。
二人が目指す先は、ラグノリア。国の保護魔法はまだ有効だろうけれど、妹のマリエルと話をしたくて里帰りをすることに決めたのだ。