竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
【後日談】シェイラの誕生日
ラグノリアに別れを告げたあと、シェイラはイーヴの背に乗って二人の秘密の小島へと向かった。前回来た時とはまた違う種類の色とりどりの花々が咲いていて、シェイラは歓声をあげる。
「食事の準備をしてる間、花を見ておいで」
うずうずとするシェイラに気づいたのか、人の姿となったイーヴがシェイラの手からバスケットを受け取って笑う。
「いいの?」
「今日はシェイラの誕生日だからな、何でも好きなことをしてもいい日だ」
「いつだって私は、好きなことをさせてもらってますけどね」
ありがとうと囁いてイーヴの頬にそっとキスをして、シェイラは花畑へと駆け出した。
前に来た時は星の形をした小さな花が咲いていたけれど、今日は釣鐘のような花がたくさん風に揺れている。顔を近づけるとふわりと甘い香りがして、シェイラは思わず微笑んだ。
イーヴにも見せようといくつか花を摘んで戻ると、彼は食事の支度を終えたところだった。敷布の上にたくさんの料理が並んでいて、そのどれもがシェイラの好物ばかりだ。
「見て、イーヴ。可愛いお花が咲いてました」
「あぁ、今はその花の時期か。おいで、シェイラ。せっかくだから花を飾ってやろう」
差し出した花を受け取ったイーヴが、髪に花を飾ってくれる。頭を動かすたびに小さな釣鐘状の花がふわふわと揺れて、シェイラは嬉しさに声をあげて笑った。
「食事の準備をしてる間、花を見ておいで」
うずうずとするシェイラに気づいたのか、人の姿となったイーヴがシェイラの手からバスケットを受け取って笑う。
「いいの?」
「今日はシェイラの誕生日だからな、何でも好きなことをしてもいい日だ」
「いつだって私は、好きなことをさせてもらってますけどね」
ありがとうと囁いてイーヴの頬にそっとキスをして、シェイラは花畑へと駆け出した。
前に来た時は星の形をした小さな花が咲いていたけれど、今日は釣鐘のような花がたくさん風に揺れている。顔を近づけるとふわりと甘い香りがして、シェイラは思わず微笑んだ。
イーヴにも見せようといくつか花を摘んで戻ると、彼は食事の支度を終えたところだった。敷布の上にたくさんの料理が並んでいて、そのどれもがシェイラの好物ばかりだ。
「見て、イーヴ。可愛いお花が咲いてました」
「あぁ、今はその花の時期か。おいで、シェイラ。せっかくだから花を飾ってやろう」
差し出した花を受け取ったイーヴが、髪に花を飾ってくれる。頭を動かすたびに小さな釣鐘状の花がふわふわと揺れて、シェイラは嬉しさに声をあげて笑った。