竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!?  ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
「だからシェイラ、怯えないでくれ。俺はシェイラを喰ったりしないし、もちろん傷つけるようなこともしない。こんな顔だから仕方ないんだが、怖がらないでくれると……嬉しい」

 そう言って笑みを浮かべたイーヴの表情は、やはり凄みがあって少し怖い。だけど、彼はラグノリアからここへ連れてくる時も、ずっとシェイラを気遣ってくれた。きっと優しい人なのだろう。

 こくりとうなずいたシェイラを見て、イーヴの視線が更に柔らかくなったような気がした。
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