竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
ふうっとため息をつきながらソファに身体を預けたシェイラは、エルフェが淹れてくれた冷たいお茶を飲む。爽やかな香りのお茶は、入浴で少し火照った身体に冷たく沁み渡っていくようだ。
「慣れない環境で、お疲れでしょう。今日は早めにお休みくださいね」
うしろで髪を梳かしてくれながら、エルフェが微笑みかける。マリエルと同じ長さにするようにと、切ることを許されなかった髪は、腰近くまでの長さがある。傷んで広がるのが密かな悩みだったのに、今日は随分と落ち着いている。身体を洗うものとはまた別の、甘い香りの液体石鹸のおかげだろうか。
今もエルフェは、何やら髪に香りのよい油を塗り込んでくれている。
まるでマリエルのような、お姫様のような扱いだなと、少しだけくすぐったい気持ちになった。
「慣れない環境で、お疲れでしょう。今日は早めにお休みくださいね」
うしろで髪を梳かしてくれながら、エルフェが微笑みかける。マリエルと同じ長さにするようにと、切ることを許されなかった髪は、腰近くまでの長さがある。傷んで広がるのが密かな悩みだったのに、今日は随分と落ち着いている。身体を洗うものとはまた別の、甘い香りの液体石鹸のおかげだろうか。
今もエルフェは、何やら髪に香りのよい油を塗り込んでくれている。
まるでマリエルのような、お姫様のような扱いだなと、少しだけくすぐったい気持ちになった。