竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
促されるままにベッドに入ったシェイラは、灯りを落とした部屋の中でぱちぱちと瞬きを繰り返す。見るもの全てが初めてで、神経が昂っているのか眠気は全然訪れない。
それに、今日はここに来て初めての夜。形だけとはいえ、シェイラはイーヴの花嫁だ。だから今夜は、初夜なのだ。
「そうよ、今夜は初夜じゃない。のんびりこんなところで一人寝てる場合じゃなかったわ」
それに気づいたシェイラは、身体を起こした。このまま眠るわけにはいかない。
マリエルにもらった本で、幾度となく読んだ初夜のシーン。まさかそれが自分にも訪れるとは思わなかったけれど、花嫁としての務めを果たさねばという気持ちがむくむくと湧き起こってくる。
シェイラは、そっとベッドから降りた。
エルフェはすでに部屋を出ているらしく、薄暗い中をベッドサイドにあったランプを手にドアを目指す。
部屋を出る前に、シェイラはふと自分の格好を見下ろした。
寝衣として着せてもらったのは、淡い緑のロングワンピース。胸元からまっすぐ下に向かって金の糸で刺繍されたデザインが華やかだが、肌の露出は少ない。本で読んだ初夜では、もっと薄い下着を身につけるのが一般的だったみたいだけど、これしかないのだから仕方ない。
小さくため息をつくと、シェイラはドアを開けた。
それに、今日はここに来て初めての夜。形だけとはいえ、シェイラはイーヴの花嫁だ。だから今夜は、初夜なのだ。
「そうよ、今夜は初夜じゃない。のんびりこんなところで一人寝てる場合じゃなかったわ」
それに気づいたシェイラは、身体を起こした。このまま眠るわけにはいかない。
マリエルにもらった本で、幾度となく読んだ初夜のシーン。まさかそれが自分にも訪れるとは思わなかったけれど、花嫁としての務めを果たさねばという気持ちがむくむくと湧き起こってくる。
シェイラは、そっとベッドから降りた。
エルフェはすでに部屋を出ているらしく、薄暗い中をベッドサイドにあったランプを手にドアを目指す。
部屋を出る前に、シェイラはふと自分の格好を見下ろした。
寝衣として着せてもらったのは、淡い緑のロングワンピース。胸元からまっすぐ下に向かって金の糸で刺繍されたデザインが華やかだが、肌の露出は少ない。本で読んだ初夜では、もっと薄い下着を身につけるのが一般的だったみたいだけど、これしかないのだから仕方ない。
小さくため息をつくと、シェイラはドアを開けた。