竜族に生贄として捧げられたはずが、何故か花嫁として溺愛されています!? ――――青き竜は、不遇な令嬢をひたすら甘やかしたい
ドレージアでの生活に慣れて、天真爛漫な笑顔を見せるようになったシェイラを、イーヴは守ってやりたいと思う。狭い部屋に閉じ込められて育った彼女にこの世界は広いのだということを教えてやりたいと思ったから、背に乗せて誰にも教えたことのないお気に入りの場所に連れて行ったし、彼女がしたいと望んだことを何でも叶えてやりたいと思う。
その気持ちを告げると、何故か再び夜の営みを求められたのには困惑したけれど。
いつもにこにこと笑って、素直に感情を表に出すシェイラを見ていると、つい頭を撫でてしまう。さらさらと指先に絡む髪が気持ちいいのもあるし、はにかんだような彼女の笑顔を向けられることが嬉しいから。
だけどそれは、恋心ではない。竜族にとって人間は、庇護すべき存在なのだ。
イーヴはずっと、自分にそう言い聞かせている。
その気持ちを告げると、何故か再び夜の営みを求められたのには困惑したけれど。
いつもにこにこと笑って、素直に感情を表に出すシェイラを見ていると、つい頭を撫でてしまう。さらさらと指先に絡む髪が気持ちいいのもあるし、はにかんだような彼女の笑顔を向けられることが嬉しいから。
だけどそれは、恋心ではない。竜族にとって人間は、庇護すべき存在なのだ。
イーヴはずっと、自分にそう言い聞かせている。