イケメンすぎる三兄弟は私を捕えて離してくれない
気持ちよさそうに、あどけない表情で寝ていた裕貴くんを起こしてしまったことに罪悪感を感じて、私は思いっきり頭を下げた。



「ごめんなさい……!起こすつもりは無かったの……!」



「いや、別に。それより何でそんなに汗かいてんだよ」



ぶっきらぼうな口調で私に話しかける。



あれだけ冷たかったのに、自分から話しかけてくれるなんて考えが読めない……。



私は裕貴くんにランニングのことを言うか迷った。



だけど……。



「さっき外で運動してたからちょっと汗かいちゃった」



体育祭に向けて、という所は省いて言った。
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