イケメンすぎる三兄弟は私を捕えて離してくれない
その時点で嫌な予感はしていた。



何があるのかまでは分からなかったんだ。



「三人とも、落ち着いて聞いて欲しい」



「何?父さん」



修斗が父親に優しく笑いかけた。



修斗の声を聞いたのは久しぶりだ。



「あのな否定して欲しくないんだけど……いや、否定してもいいんだけど……」



は?結局どっち?



というか否定って何を?



「父さん早く要件言って。俺ゲームしたい」



「ああ、ごめん。裕貴はきっと一番嫌だと思う」



「なんで俺?」



訪ね返した。



だけど俺はその言葉で言われることを薄々勘づいていた。



嫌な予感に目を背けそうになりながら、俺は父親の言葉を待つ。



そして伝えられたこと。それは



「父さん、再婚を考えている。母の瀬奈を亡くした後、俺をよく見て何度も気を使って、そして何より大切にしたいと思った相手だ」



それを聞いて、俺は受け入れられないと強く感じた。
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