イケメンすぎる三兄弟は私を捕えて離してくれない
勉強道具を急いで片付け始める。



少し慌てていたから筆箱の中身が床に散乱してしまった。



ガシャンっ、と音がなる。



(もう、なんでこんな時に限って落としちゃうんだろう……)



椅子から降りて拾い始めると、横から手が伸びてきた。



白くて綺麗な整った手。



でも女の人ではなく骨ばったしっかりとした、紛れもない男の人の手。



私は思わず手を引っこめて、手を出した人を見る。



「……っあ」



「由奈ちゃん、どうかしたの?大丈夫?」



完全無欠の王子様で次男の修斗くんだった。
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