学級崩壊デスゲーム
捜索開始!
「純太と晴紀が1階と2階だから……俺らは3階と4階か」
亮くんが唇に手を当てながらそう言うと、美空が口を開く。
「3階と4階は特別教室が少ないから、早めに探して1階と2階手伝った方がいいと思う」
「なるほど!さすが篠山さん!」
私たちは早速、階段を登ってすぐにある音楽室に足を踏み入れた。
「カーテンの裏とか……ピアノの鍵盤のとことか……探すとこはいっぱいあるね」
美空がピアノの蓋を開けると。
「あっ……あった!!」
美空の手には、キラキラと輝く、宝石によく似たスーパーボール。
そういえば、小学生のころ、プールにこれを入れて宝探しゲームといって遊んでいたっけ。
美空は、スーパーボールを大事そうにポケットにしまう。
私も何か見つけたいな……。
先生の教壇の中を覗いたり、磁石をしまってある缶の蓋を開けてみたり。
いろいろ探してみたけど、結局見つかったのは美空の見つけたスーパーボールだけだった。
「あとは……視聴覚室か」
音楽室から教室を2つほど通り過ぎ、たどり着いた視聴覚室。
「あっ……」
そこには先客がいて。
「何?」
目に飛び込んできた光景は……こちらをキツく睨みつけてくる箕輪さんに、興味もなさそうに椅子に座ってスマホをいじっている天沢さん。一生懸命探している雰囲気の浅尾さんと……なぎちゃん。
なぎちゃんは、こちらをチラッと見て、すぐに視線を逸らした。
「……っ」
「ここはウチらが探すから、早く出てってくれない?」
箕輪さんが鋭くそう言うと、「ごめん」と亮くんが答えてくれて、3人で視聴覚室をあとにした。
「……なぎ……っ」
とりあえず視聴覚室の隣にあった3年4組に入る。
美空がぽつりと一筋の雫を床に落とす。
「美空……」
ぎゅっと抱きしめると、亮くんは気を使ったのか、そっと教室を出ていく。
「美空……今は、こっちに集中しよう」
そう声をかけると、美空はそっと涙を拭う。
こくりと頷いてくれて、2人で捜索を再開した。
結果、3年4組では2個の宝物が発見できた。
1つは掃除ロッカーの上。もう1つは黒板消しの下に隠されていた。
疲れた……。
探すのって結構集中力がいるんだなと改めて思った。
計3個の宝物を持ち、亮くんのいる隣の3年3組へ。
「お、4組終わった?」
振り向いて、ニカッと笑ってくれる亮くんに、宝物を見せる。
「すげぇ!さすがだなっ」
美空をちらりと見ると、少しだけ頬がピンク色に染まっていて。
……っ。
少しだけ、胸がちくんとしたのは内緒だ。
亮くんが唇に手を当てながらそう言うと、美空が口を開く。
「3階と4階は特別教室が少ないから、早めに探して1階と2階手伝った方がいいと思う」
「なるほど!さすが篠山さん!」
私たちは早速、階段を登ってすぐにある音楽室に足を踏み入れた。
「カーテンの裏とか……ピアノの鍵盤のとことか……探すとこはいっぱいあるね」
美空がピアノの蓋を開けると。
「あっ……あった!!」
美空の手には、キラキラと輝く、宝石によく似たスーパーボール。
そういえば、小学生のころ、プールにこれを入れて宝探しゲームといって遊んでいたっけ。
美空は、スーパーボールを大事そうにポケットにしまう。
私も何か見つけたいな……。
先生の教壇の中を覗いたり、磁石をしまってある缶の蓋を開けてみたり。
いろいろ探してみたけど、結局見つかったのは美空の見つけたスーパーボールだけだった。
「あとは……視聴覚室か」
音楽室から教室を2つほど通り過ぎ、たどり着いた視聴覚室。
「あっ……」
そこには先客がいて。
「何?」
目に飛び込んできた光景は……こちらをキツく睨みつけてくる箕輪さんに、興味もなさそうに椅子に座ってスマホをいじっている天沢さん。一生懸命探している雰囲気の浅尾さんと……なぎちゃん。
なぎちゃんは、こちらをチラッと見て、すぐに視線を逸らした。
「……っ」
「ここはウチらが探すから、早く出てってくれない?」
箕輪さんが鋭くそう言うと、「ごめん」と亮くんが答えてくれて、3人で視聴覚室をあとにした。
「……なぎ……っ」
とりあえず視聴覚室の隣にあった3年4組に入る。
美空がぽつりと一筋の雫を床に落とす。
「美空……」
ぎゅっと抱きしめると、亮くんは気を使ったのか、そっと教室を出ていく。
「美空……今は、こっちに集中しよう」
そう声をかけると、美空はそっと涙を拭う。
こくりと頷いてくれて、2人で捜索を再開した。
結果、3年4組では2個の宝物が発見できた。
1つは掃除ロッカーの上。もう1つは黒板消しの下に隠されていた。
疲れた……。
探すのって結構集中力がいるんだなと改めて思った。
計3個の宝物を持ち、亮くんのいる隣の3年3組へ。
「お、4組終わった?」
振り向いて、ニカッと笑ってくれる亮くんに、宝物を見せる。
「すげぇ!さすがだなっ」
美空をちらりと見ると、少しだけ頬がピンク色に染まっていて。
……っ。
少しだけ、胸がちくんとしたのは内緒だ。