あなたへ。

「今年も、結婚記念日祝えなかったわね」



「すまん。仕事が忙しくって」



「もう、あなたったら毎年これじゃない・・・」



「すまん。本当に、すまん・・・」



僕は、両親の話しを聞いていた。




そして、翌日の朝。





僕は、朝日を浴びながら声を上げた。



「スパーク!!」



僕は、円形の光に包まれた。










僕は、円形の光から解放され目の前を見た。




そこは、イタリアンレストランだった。



僕は、レストランに入った。








あるテーブルに座っている二人の男女が、



ウェイターを呼んだ。




「いかがなさいましたか?」



ウェイター姿の僕は、二人の男女に声を掛けた。



「今日、僕たちは結婚したんだ。なにか、お薦めの
料理あるかい?」



「はい。承知いたしました」


僕は、言った。



「特性ピザをお持ちいたしました。それと、こちらも
いかがでしょうか?」



二人の男女は、数人の男女に囲まれた。



そして、ヴァイオリンやアコーディオンの演奏が、始まった。



「楽しいね」


男性が、言った。



「そうだね」


女性も、笑顔でそう言った。




「あと、こちらもどうぞ。サービスです」



情熱あふれる色の赤ワインだった。




「これは美味しい」


男性が、言った。



「ほんと、美味しいわ」


女性も、言った。




「最後にこちらをどうぞ」



僕は、男性に手紙を渡した。



「誰からの手紙だろう・・・」


男性が、つぶやいた。



そして、男性は手紙を読んだ。



”ご結婚おめでとうございます。二人が永遠に
結ばれますように。結婚記念日を忘れないで下さい。
感謝の思いをこめて・・・”




「結婚記念日を忘れない、でか・・・・」


男性は、つぶやいた。



「ありがとう。この手紙を書いた人に礼を言っといてく
れないか?」



「承知いたしました。それでは、またお会い致しましょう。
ごきげんよう」






僕は、レストランの外に出た。




「スパーク!!」


僕は、叫んだ。



僕は、また円形の光に包まれた。
















「お父さん、お母さん、今日の結婚記念日どうだった?」



「楽しかったわよ」


僕の母が、言った。



「そうだな。ほんとに毎年、この日は楽しみだな。それにしても
毎年飲むあの赤ワインは最高だな」


僕の父が、言った。



「良かった。おめでとう。二人とも」


僕は、言った。






晴天の夜空には、きれいな星々が輝いていた。







「おっと、忘れてました。僕がどうしてこのような力を持っているのか、
気になりますよね?それは、今は、まだ秘密です」
















          END





































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