イジワルな君の甘い溺愛
♣︎再会しちゃいました♣︎
「おーい花、生きてる?大丈夫?聞こえてる?」
机に突っ伏して動かない私を、中学からの親友である夢ちゃんがゆすった。
私は今強大なダメージのせいで放心状態だ。
「ど、どうしよう夢ちゃん……過去最低得点とっちゃった」
のろのろと顔を上げる。
「なんの教科で?」
「数学と、化学……」
2週間近く前にあった、テスト。
さっき残りの2教科が返されて、先生が解説をしている間、私は自分の答案用紙を放心状態でずっと眺めていた。
そのせいで先生の解説なんか全く覚えていない。
「え、それで何点だったの?」
誰にも、聞こえてないよね…
周囲を確認して、夢ちゃんにささやいた。
「数学36点で、化学32点……」
夢ちゃんは目をぱちくりさせている。
「ど、どうしちゃったの花、どっちも30っんぐっ!」
「こ、声大きいって!」
夢ちゃんの口を慌てて塞いだ。