イジワルな君の甘い溺愛
もう私は呆れ疲れてたけど、すごく楽しい。
その分、時間が進むのは本当にあっという間で。
「あ……もうそろそろ時間になっちゃう」
帰りも電車で1時間はかかる。
余裕をもってここを出ないと向こうに着く頃には真っ暗だ。
帰る時間が迫る中、栗山くんが最後に選んだのは、私が一番行きたくなかった、遊園地のお化け屋敷。
私は怖いものが大嫌いだし、お化け屋敷なんて人生で一回も入ったことない。
「な、なんで最後にお化け屋敷なの!」
「だって、普通に面白そうじゃん。お前のビビった顔」
最後くらい、楽しい余韻を残して帰ろうよ…