イジワルな君の甘い溺愛


「いやぁぁぁぁぁ!」


包帯だらけの男が飛び出してきて


「きゃぁぁぁぁぁ!」


頭に弓の刺さった血だらけの侍に追いかけられ…


走りに走った。


気づけば栗山くんに手を引かれていた私が、栗山くんの手を引いていた。


「さっきからギャーギャーうるさいんだけど。それに、お前こういう時だけ足早すぎんだよ」


「…も、無理…」


もう、足の力抜けそう…


放心状態のまま、やっと出口に出た。




< 117 / 129 >

この作品をシェア

pagetop