イジワルな君の甘い溺愛


どこか、そう期待してた自分がいたのかもしれない。


「あんなに人気な弥生くんが、地味で平凡な木嶋さんと釣り合うわけないもん!弥生くんには、私みたいに可愛くて、みんなからも人気がある子の方がお似合いだし!」


…わかってる。


そんなの、自分が1番わかってる。


飛び抜けて得意なことがあるわけでもないし、間宮さんみたいに綺麗な容姿をしてるわけじゃない。


弥生くんと一緒にいて、釣り合わないことなんて、自分が1番わかってる。


「そ、うなんだ…おめでとう、間宮さん」


振り絞って出た声は、震えていたかもしれない。




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